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『ほえる犬は噛まない』

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2020年2月15日、土曜日、シネマート心斎橋の様子です。
私を含め世間の人はコロナウィルスと闘うべく、マスクをして映画館を賑わせる(汗)・・・。
ポン・ジュノ監督と映画『パラサイト』がオスカーに輝き、一番日本で喜んでいるのが東西のシネマートでしょうね(笑)・・・。
本日もポン・ジュノ監督作の特集上映、満席の盛況に加えロビー展示の熱いことね・・・。
私もそういう光景は自分の事のように嬉しい。

『ほえる犬は噛まない』
解説:『ほえる犬は噛まない』(ほえるいぬはかまない、原題:플란다스의 개)は、2000年公開の韓国映画。原題は日本語で『フランダースの犬』の意。『殺人の追憶』や『グエムル-漢江の怪物-』などで知られる映画監督ポン・ジュノの劇場映画デビュー作。

あらすじ:中流家庭の住む閑静なマンション。うだつの上がらない大学の非常勤講師ユンジュは、出産間近の妻ウンシルに養われながら教授を目指している。だが最近、飼うことを禁止されているはずの犬の鳴き声がマンション内に響き渡り、なかなか出世できない彼をイラつかせていた。そしてある時、彼はたまたま犬を見つけると地下室に閉じこめてしまう。一方、マンションの管理事務所で働くヒョンナムは、平凡で退屈な毎日を送っていた。そんな時、団地に住む少女の愛犬ピンドリがいなくなったと知り、正義感を燃やしてビラ貼りを手伝い始めるのだった…。

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この記事はネタバレ全開につき観覧注意で。あと、犬を飼っている方には大変不快な記事ですので、スルーしてください。

大学教授を目指す非常勤講師ユンジュ(イ・ソンジュ)は、妊娠中だがキャリアウーマンとしてバリバリ働く妻に養われながら、中流階級層向けに乱立されたマンションに住んでいる。
賄賂とコネと運で教授の空きを待つというユンジュですから、ほぼ引きこもり状態で、毎日疲れて帰宅する妻からはお手伝いさんのようにこき使われてる。
そんなユンジュ、ライバルが列車と接触して死んだので、教授になる為の資金繰りに入るのですが、どうもマンションで飼育が禁じられている犬の鳴き声が気になって仕方がない。
ある夜、マンション内で隙を見て彷徨う他所の犬をかっぱらったユンジュは、最終的に犬を地下の粗大ゴミ置き場に隠す。
一方で、マンション管理事務所に勤務するヒョンナム(ペ・ドゥナ)は商業高校卒の女の子で、失踪した犬を捜す少女の懇願によって正義感に目覚め、犬探しのビラ貼りを手伝うようになるのですが・・・というお話。

この作品、序盤は誰が主人公なのかすら分からないような展開なのですが、マンションを中心にユンジュとヒョンナムという二つの視点から描かれる犬失踪事件から浮かび上がる韓国の描き方が、半地下を描いてオスカーを受賞した現在とまったく変わらないから、ポン・ジュノ監督はやはりデビュー時から凄かったということになります。
最初に苛立ち紛れから他人の犬をかっぱらったユンジュが屋上へ上がると、切り干し大根を仕込む婆さんがいて(この婆さんは後日、飼い犬をユンジュに投げ殺される)、今度は地下に行くと浮浪者が住んでるから、ユンジュは犬を縊死させようとして未遂に終わる。
後日、粗大ゴミの箪笥に隠した犬の様子を見に行くと、なんとマンションの警備員が犬を鍋の具材にして食おうとしている(韓国は普通に犬を食べる国ですから)・・・。
そこで警備員が管理人に語る“ボイラーマン・キム”の逸話は眉唾物だが都市伝説として恐ろしい。

2000年公開のこの映画、舞台は1980年代末期の好景気に便乗して建てられた団地が舞台で、飼い犬は中流以上の象徴みたいに描かれていて、犬を食材としてしか見ない底辺の警備員や浮浪者との価値観のギャップが、大いに韓国の社会問題を浮き彫りにしている。
そこへ宙ぶらりんな日々を送る半エリートと少女を投入し、エンタメに昇華させる手腕はお見事としか言いようがない。

[2020年2月15日、『ほえる犬は噛まない』、シネマート心斎橋①にて鑑賞]



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この映画の事件の真相は、ユンジュが殺した犬を、後始末的にマンションの警備員が鍋料理にしようとし、それを浮浪者が食べるという、「菊人形の首が生首にすり替わったのを見て、一番驚いたのは犯人でしょう」という『犬神家の一族』の斜め上を行く語り口でね(超爆)・・・。
ユンジュがようやく動物愛に目覚めるきっかけも超胸糞悪いんですが・・・。
ユンジュは偶然に警備員と交わした言葉、「戦後から韓国は規則を守らなくなった」と。

通勤電車に登場する、乳飲み子を抱えた女の物乞いとか、この映画には数年後からその面白さが知られ、社会格差が広がる韓国映画の恰好つけた部分は表に出てこない。手抜き工事で乱立された団地の地下や屋上が凄く魅力的な空間に見えるのは、大なり小なり私が底辺を見て生きてきたからか・・・。


 
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とにかくポン・ジュノ監督の語り口は一貫している。
社会への憤りは容赦なく 、人への愛は惜しみなくなんですよね。

「犬を犠牲にしてようやく人間らしさに目覚めるんかい!」とツッコみたくなりますが、そんな事ぐらい今だに分かっていない人間が普通にどれだけおるのよ。私は禁止された動物は飼わないけれど、ハトにエサあげて自治会からにらまれているし。
赤裸々な人間模様で埋め尽くされたポン・ジュノ監督の作品には、私はやはり猛烈に惹かれますね。

この『ほえる犬は噛まない』を見て感じたのは、『パラサイト』で監督はパワーアップした原点回帰しただけやと。
そう、この『ほえる犬は噛まない』は、見事なまでに『パラサイト 半地下の家族』の原点なんですよね・・・。
また、少女の面影が残るペ・ドゥナが相変わらず良いですわ。 
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コメント

No title

こんにちは☆
『パラサイト』やっと見てきました!

ソノ監督さんなんですね。

ワンちゃん、辛そうですね....

イヴさん毎度です。

パラサイトは満員で大きなスクリーンでやってる今の方が旬ですよね。
レビュー見に行きます。
この映画の犬はホンマに災難で。

あ、これ!

兄貴、これだったのね?私、なぜかDVDもってるんだよね。昔、ペドゥナさんにハマってて。ってか、これがポンちゃんのデビュー作品だったのかぁ!と衝撃の事実を今しったわ。DVD探そう、見直そう。見直してもう一回、見に来るわ

キモサベ毎度!

そうそう、キモサベはペ・ドゥナ好きやもんね。
これがポン・ジュノ監督のデビュー作。
面白かったし、ペ・ドゥナが可愛い。

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Author:ゾンビマン
大阪の映画ファンです。資料・画像を中心に映画を紹介するつもりが自分語りしてたりするからご用心を・・・。

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