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『妖怪人間ベラ』

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2020年9月14日、月曜日、なんばパークスシネマの様子です。
仕事帰りに、モルモットたちのお墓参りも兼ねて、なんばまで歩いて映画鑑賞してきました。
涼しくはなってきましたが、自分の汗臭さが許し難いほどで(爆汗)・・・。
『妖怪人間ベラ』、若い男子が十数人でした。

『妖怪人間ベラ』
解説:実写ドラマや映画などさまざまな形で展開されてきたホラーアニメ「妖怪人間ベム」を新たな視点でリブート。同作に登場する妖怪人間ベラの設定を女子高生として、ベラをめぐり狂気にむしばまれていく人々の姿を描く。主人公を『蜜蜂と遠雷』などの森崎ウィン、ベラをモデルのemmaが演じ、『相棒』シリーズなどの六角精児、堀田茜、清水尋也、吉田凜音、桜田ひよりらが共演。『賭ケグルイ』シリーズなどの英勉がメガホンを取り、『犬鳴村』などの保坂大輔が脚本を手掛けた。

あらすじ:広告代理店で働く新田康介(森崎ウィン)は、偶然見てしまった「妖怪人間ベム」の幻の最終回に動揺する。そのころ、ある高校に独特の雰囲気を漂わせるベラ(emma)が転校してくる。彼女に興味を抱いた同級生の牧野沙織(桜田ひより)は親しくなろうと近づくが、やがて得体の知れない狂気にとらわれていく。一方、異常なほどベラを追うようになった新田も狂気じみた行動が目立ちだし、家族との間に重苦しい空気が漂い始める。

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昭和の名作テレビアニメ『妖怪人間ベム』は、私の弟や嫁さんが生まれた1968年(昭和43年)秋から放送されたのですが、私のようなアラフィフ世代は子供の頃に何度も再放送を見て、その度に伝説の最終回のやるせなさに打ちのめされたものです。
音楽はジャズ風で西洋が舞台という、異国情緒溢れる世界観の中で、人間になれなかった妖怪人間が正義の為に闘い、良くも悪くも彼らから見た“人間”を毎回描いたドラマは、子供番組の枠を超えて、ある意味道徳の時間として語り継がれている・・・という事を、この映画の冒頭で広告代理店に勤める新田(森崎ウィン)が軽く紹介していて、後輩(清水尋也)に「半世紀前のアニメを今頃っスか?」とツッコまれている。

私は昭和版のアニメしか知らないのですが、『妖怪人間ベム』は亀梨和也主演のものなど、不定期でヴィジュアル化されているみたいで・・・。私の知らない“流れ”もこの映画では影響しているのかもしれません。
私が今回この映画をチョイスした理由は、重要なので最後に触れます。

人間に裏切られて妖怪人間3人が炎に包まれて消えるという昭和の『妖怪人間ベム』の最終回、その最終話には別のエンディングがあったという都市伝説のような謎の解明に執着する新田は、偶然見つけてしまった幻の最終回のベラの口の動きが何を言いたかったのか知りたくて、更に幻の最終回の謎を深追いして、結果的に破滅の道を歩むという(爆汗)・・・。
その頃、ある女子高にベラ(emma)が転校してきて、いきなりクラスの人気者を長距離走でごぼう抜きした事から嫉妬を買い(ベラは妖怪人間やから走りむっちゃ速い)、壮絶ないじめを受けるのですが、強いベラは痛みを感じないし、いじめなんぞ屁とも思っていない。
いじめ事件は壮絶な悲劇を持って幕を下ろすのですが、ベラに関わる人間はみんな狂っていくんですよね・・・要するに“ベラが頼まれてもなりたくない人間”に陥ってしまう。

“点”と“点”が凄すぎて“線”にならないというこの映画(超爆)、私が親しんだ『妖怪人間ベム』の最終話に取って付けたようなドラマがひたすら脱線&暴走していく(爆汗)・・・。
妖怪人間たちを生み出した人間の邪悪さに侵されたような新田が、精神崩壊して家族を恐怖のどん底に突き落としていく様は、ハッキリ言って映画『シャイニング』のジャック・ニコルソンです。

この映画の監督さん英勉って今ノリに乗っていて、私が今年観ただけでも『前田建設ファンタジー営業部』と『ぐらんぶる』に続く3作目で、さらに今月末には「映像研に手を出すな!」の公開も待機しているというね。
私はこの映画、監督が英勉さんやからチョイスしたんです。
多分、今が人生で才能が冴えわたってるピークの監督さんやと思う。そういう時の人間の才気って傍から見ればクレイジーやと思うんですよ。ゾーンに入ってるから。
今回の『妖怪人間ベラ』はね、全編狂ったツッコミどころやのに、パワフルでむちゃくちゃ面白かったです。
私が子供の頃に夢中になった『妖怪人間ベム』は遥か彼方に置いといて(超爆)・・・。

[2020年9月14日、『妖怪人間ベラ』、なんばパークスシネマ・スクリーン②にて鑑賞]


ハイっ! ここからはネタバレ要素に触れます。観覧注意で。

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この映画のベラって、とっても無口な語り部と言う存在で(超爆)・・・な?ツッコめるやろ?(笑)・・・。
序盤はベラがいじめられるくだりが描かれますが、中盤以降は悪魔に憑りつかれたような新田の精神崩壊と家庭崩壊の様子がリアルに描かれていきます。むちゃくちゃヘヴィーです。
新田は立派な一軒家で妻子と暮しているのですが、会社では半世紀前のアニメを特集したがる輩として、うだつが上がらない存在という位置づけなんですわ。
『妖怪人間ベラ』の最終回の脚本を知る男を見つけて追う新田は、その流れを会社に無断で取材して、結局無断欠勤を上司に𠮟責されるんですね。すると何かに憑かれたような新田は上司の手に鉛筆を突き刺して帰宅(汗)・・・なんとなんと、それが警察沙汰にならない(超爆)・・・。で、会社に行きづらくなった新田は幼い息子にやたらとスパルタ式で絡むようになる。


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序盤、最初にベラに狂わされるのは転校生に優しいはずの沙織(桜田ひより)
てっきり沙織はベラをかばってくれているのかな?と思っていたら、実は陰でベラに陰湿な事をやっていた犯人は沙織だった。
演じた桜田ひよりさん、今年初めの『男はつらいよ』最新作で、吉岡秀隆さんの娘役の人ですよ。好きな人は辛抱たまらんレベルのぽってり唇の持ち主。この作品での彼女の豹変&キレっぷりは怖いよ。演技派やね。
沙織は自分が憧れるクラスメイト莉子(吉田凛音)がベラを認めた事に嫉妬する。
狂った沙織はベラと莉子を刺殺・・・のはずが、ベラは妖怪人間だから死ななかった。


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六角精児さんは、どんでん返し的に「ええ!?」という正体で。
新田の後輩を演じた清水尋也のイキりすぎの若者は見ていて反射的にスクリーンしばいたろかと思ったほど(汗)・・・。
私、自分が生意気で上から叩かれて成長した人間やから、たとえ目上の人間であっても知らんヤツにタメ口きかれたら条件反射で手が出そうになるんですよ。
だから難聴になって相手の言葉が聞きとりにくい分、助かってる部分もあるんです。“聴き間違い”やと思い込めるから。
私の日常にも、悪気はなさそうなんやけど、地方の訛りを隠そうとして敬語になってない若者がいてね。言葉がキツく聞こえたときは、理屈抜きに私はそいつの頭はつりそうになって困る時があります。俺も悪気はないねん(爆汗)・・・。




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この映画は後半の森崎ウィンの狂気演技も凄いんですが、それを受けてたつ家族を演じた二人が素晴らしいんですよ。
新田の妻を演じた堀田茜と、子役の吉田奏佑。
堀田さんは綺麗な力強い演技やし、吉田奏佑くんの演技に見えない自然さはこの作品一番の収穫やったね。この子役は凄い!



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ベラの、「人間にはなりたくないけど、あんな妖怪人間も嫌」というセリフでこの映画は終わりますの(超爆)・・・。
でも、オリジナルの『妖怪人間ベム』の根底にある、「人間らしさ。人間の弱さ、素晴らしさ。そして差別を生み出す心」など、「早く人間になりたい」妖怪人間の目を通した最悪の人間模様が描かれている。映画的に大袈裟になってますが、私たちが生きるなかで、無意識に人に対してやってる事のオンパレードでもあることが、この映画は上手い。
新田の子育ての部分とかね。

ラストでベラが口ずさむ有名な主題歌、「闇に隠れて生きる♪ 俺たちゃ妖怪人間なのさ♪ 」という出だし、ウチの嫁さんは、「闇にか~くれて立ちしょんべん♪」と普通に歌っていて、出会った頃驚いたのなんのって(超爆)・・・。

 
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Author:ゾンビマン
大阪の映画ファンです。資料・画像を中心に映画を紹介するつもりが自分語りしてたりするからご用心を・・・。

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