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『フェリーニのアマルコルド』

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初公開時のチラシとパンフです。
この映画は1973年のイタリア映画。日本では1974年(昭和49年)に公開されました。


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今回の4Kリマスター・リバイバル公開の特集チラシです。


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2020年9月21日、月曜日(祝)、テアトル梅田の様子です。
昨日の記事でも触れたのですが、大阪はミニシアターだけ今週末から全席販売になったのですが、なんと本日の『フェリーニのアマルコルド』、ほぼ満席のおもいっきり3密状態なんですわ。
で、私は最後尾右端の席なのですが、私の斜め前の白髪の婆さん、なんか揉めてるなと思ったら、ノーマスクを注意されて、結局大きなハンカチかスカーフを顔に巻いてる(怒)・・・。
そういう客を入れるなら全席販売するなよと言いたい。そういう劇場に限って検温などのチェックもしてないしね。
私の隣に人が座ったのも約半年ぶり。私ぶっちゃけ、最後尾やなかったら観るの止めて帰ってたかもしれん。
梅田のミニシアターは地方でも今だに泣きの涙で全席販売していないミニシアターを見習ってほしい。
ちょっと全数販売のミニシアターには行く気なくしました。儲け優先で怖いわ。


『フェリーニのアマルコルド』
解説:舞台は北イタリアの小さな港町リミニ。町一番の美女は銀幕のスターに憧れる余り、いつの間にか三十路を越えてしまった。この魅力的なグラディスカを少年チッタは追いかけ回すが、坊や扱いをされるだけ。少年の父は反ファシズムを唱えて拷問を受け、色情狂の伯父は精神病院送りになるなど、ろくでもないことばかりだったが…。様々な挿話が妙なる調和を醸すフェリーニの少年時代の甘美な回想集。
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この映画を記事にするにあたって上記の転載文を見ると、この映画に登場するいくつかのシーンを上手く抜粋していますね(爆汗)・・・。
北イタリア。海辺の小さな町に真綿が舞う春から記録的な積雪を経ていく、四季を描いた『アマルコルド』という作品にコレといったストーリーはなく、乱暴にザックリ言うと『サザエさん』のような情景が数珠つなぎされていて、とてもたくさんの人々の日々の営みが描かれています。

映画『サタデーナイトフィーバー』に登場した、胸の前で十字をきって、みんなで飯を食う事に固執する家族の晩餐シーンや、映画『ゴッドファーザー』で新妻タリア・シャイアが旦那と喧嘩して食器を割るシーンみたいなのが続く(笑)・・・。
町の祭りで大きな焚火をみんなで囲む冒頭は、登場人物たちをまとめて紹介するその『ゴッドファーザー』の冒頭のようで、見終わって振り返ってみると実に秀逸なツカミだというのが分かる。

よくフェデリコ・フェリーニの映画は難解だと言われる。
私は考察する気がないからアレやけど(爆)、分からないなりに彼の映画とは肌が合う。
私が思うに、フェリーニ自身のフェリーニにしか分からない人生観を、総合芸術という枠の中で大胆に表現しているからで(ソコが凄い)、フェリーニは決して難しい事を伝えようとしているのではなく、むしろシンプル。
彼の庶民感覚が沁み込んだ生き様は、むしろ我々の人生のどこかと見事に波長が合うようになっている。
しかし、それでは映画ファンの誰しもが酔える作品世界にはなりません。
この一見して何が面白いのかサッパリ分からない映画『アマルコルド』を眺めていて、私はなぜ心を満たされるのか?
それは全編に作り手の愛情が迸っているから。ホンマにフェリーニは愛おしむように小さな港町の人々を描写している。
そういうのは、誰の心にもある。
フェリーニの素晴らしいところは、やはり生きる事は素晴らしいと思わせてくれるところなんですよね・・・。

[2020年、9月21日、『フェリーニのアマルコルド』、テアトル梅田①にて鑑賞]
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特に主人公がいないこの映画には、たくさんの町民が登場する。
町のマドンナ的存在、若き日のソフィア・ローレンのようなグラディスカ(マガリ・ノエル)のケツを町の少年たちは追い回す訳ですが(若いうちからケツにいくのは通やね(爆)・・・)、あえてこの映画の主役格の少年チッタ(ブルーノ・ザニン)が映画館までグラディスカを追いかけ、少しづつ席を移動して(ただの変態行為)、グラディスカにタッチするシーン。
グラディスカはなんと答えたと思いますか?
「何かお探し物?」って(俺なら惚れる)・・・。
映画館のシアター内で普通に喫煙という、昭和なノリが懐かしい。
で、性に興味津々すぎるチッタは、豊満なタバコ屋の女の巨乳にチャレンジして、“吸わずに吹いたから”退散して(超爆)・・・。

冒頭で町の子供たちがそこら中に投げて遊んでる「かんしゃく玉」、爆竹と並んで、町の駄菓子屋で簡単に買えたんですよね・・・私の子供時代までは。ジュースも粉ジュース溶かしてね。



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で、それはそれは色々とあって、再び真綿舞う春にグラディスカの結婚式のシーンで唐突に終わる。
チッタの家族や身内だけでも奇人変人のオンパレードやのに、チッタの学校の各教科の先生たちも濃いねん(笑)・・・。
そういう人達を、ホンマに愛おしそうにフェリーニは撮ってる。
ファシズムにケツまくった、ピンクパンサーのクルーゾー警部とサザエさんの波平を足して割ったようなチッタのお父さん(アルマンド・ブランチャ)のキャラも最高やったですね。


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劇中でひとつむちゃくちゃカッコええのが、不定期で画面を疾走する謎のオートバイライダーがおるんですよ。
そいつが今度いつ画面を横切るのかワクワクした(笑)・・・。
ところどころ、やはりイタリアのノリって関西に近いと感じた。人にシビアな関西気質はフランス寄りやしね(汗)・・・。
昭和の時代のイタリア映画の巨匠たちの作品は、万人向けではありませんが、フェリーニの映画はニーノ・ロータの音楽と共に心に残るんですよね。
単純に面白いだけが映画ではないと教えてくれているようで。
だからフェリーニの映画にはコロナ過の世の中でも劇場が満員になる。



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コメント

あまるとこまる(超爆)・・・今度粉ジュース探してみるわ。


フェデルコフェリーニ生誕100年かー、おめでとう。あまるとこまる?片仮名が苦手でどうにもこの手のタイトルがおぼえられない、私の脳ミソ、溶けんとんじゃないかな。アマルコルドね、はいはい。その、青年がジリジリと席をつめてよっていくシーンは、いいね。なんかドキドキするし、彼女の台詞で、彼女の性格とかその男の子を相手にしてない感じが、すごいでててかっこいい。かんしゃく玉か、駄菓子屋ね、昔あったね、粉のジュースも(笑)

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