FC2ブログ

記事一覧

『太秦ライムライト』

本日はお昼をまたいで映画鑑賞してきたので紹介します。
 

↑『太秦ライムライト』B5チラシです。
この作品、京都の撮影所が舞台なので、関西先行公開になっています。
 
 
 

↑前売り半券です。
 
 




本日の梅田ブルク7の様子です。
私が『太秦ライムライト』を鑑賞時、ちょうどサッカー・ワールドカップのパブリックビューイングと重なってね。
青いユニフォームを着たサポーター集団と遭遇しました。
ちなみに『太秦ライムライト』の客足は良かったですよ。
 
 
 

↑B5横型パンフ、定価720円です。
 
 
 
『太秦ライムライト』
解説:時代劇という日本が誇るジャンルを支える人々にスポットを当てたドラマ。斬られ役の名手として活躍してきた老いた俳優と、彼と出会った女優が育む絆を見つめていく。メガホンを取るのは、『タイガーマスク』などの落合賢。斬られ役の名人として知られる『ラスト サムライ』などの福本清三が、自身を投影したかのような老俳優を熱演。その脇を、本田博太郎、小林稔侍、松方弘樹ら実力派が固める。チャールズ・チャップリンの名作『ライムライト』を基にした物語にも注目。
 
あらすじ:京都・太秦にある、日映撮影所。そこに所属する香美山清一(福本清三)は、斬られ役として長年大部屋俳優を務め、無数のチャンバラ時代劇に出演してきた。ある日、およそ半世紀にわたって放送されていたテレビ時代劇「江戸桜風雲録」が打ち切りになり、後番組として若年層向け時代劇がスタートするが、そこにはベテランたちが活躍する場はなかった。そんな中、香美山は伊賀さつき(山本千尋)という新進女優と出会い、殺陣の師匠となって彼女に指導をしていくが……
 
 
 
個人的な事を最初に書くと、私は3月初旬に映画を観て以来、映画から遠ざかっていた。
基本、映画ブログを開設している男が、そんな体たらくでは話にならんよね(爆汗)・・・。
先月の今日みたいな日曜日の昼下がり、私は野球中継が始まるまで、テレビを眺めていたんですね・・・そしたら船越英一郎さん主演の2時間ドラマの中で、京都・太秦映画村のチャンバラ・ショーの様子が映し出され、斬られ役一筋で有名な福本清三さんの見せ場があった。
その日の夜中、これまた偶然にテレビをつけていたら、福本清三さんの主演映画が公開されると紹介されていてビックリ!!・・・私は6月公開の『太秦ライムライト』という作品は絶対に観たいから、6月からまた映画館に行くだろうなと思いました。
そうなんです・・・私を映画館に引き戻してくれたのは福本清三さんだった。
 
ある意味『太秦ライムライト』という作品は特殊な映画なので、主役の福本清三さんに少し触れますね・・・。
 
福本清三さんは映画全盛期の昭和30年代から、東映の大部屋俳優として、良くて端役、悪くてエキストラ一筋に役者をやってこられた方。
福本さんは個性的な斬られ役、つまりチャンバラ映画で有名なんですが、私は基本的にチャンバラ=時代劇は苦手で、私が初めて福本清三さんを知ったのは、『仁義なき戦い・広島死闘編』での、“ありえへん死に方”やった(爆)・・・。
北大路欣也さん演じるヒットマンに殺されるチンピラが撃たれるんですが、驚異の跳躍力で飛び跳ねて死ぬ(超爆)・・・それをものごっつい怖い顔で演じていたのが福本さん(笑)
『仁義なき戦い』を特集したムック本で、福本清三さんのインタビュー記事を読んで、私は福本清三さんの人柄とキャリアに凄く惹かれた。
そんな時に、福本清三さんの半自伝である、『どこかで誰かが見ていてくれる』という本に出会った。その本は、福本さんが定年退職間際に出版された私の愛書なんですが、その本発売直後に、なんと福本さんは、あの『ラスト・サムライ』という映画でトム・クルーズを黙って見守る謎の侍役でハリウッド・デビューを果たしてしまうんですよね・・・。
以来、私は嘱託として時代劇を守り続けていた福本清三さんを密かに応援していました。
 
私ね、映画の世界を表現したUSJに行った時も興奮したんですが、それ以上に興奮したのが京都・太秦にある映画村で、映画村のお隣は東映京都撮影所なんですね。
その、福本清三さんが活動してこられた京都太秦の撮影所を舞台にした『太秦ライムライト』という作品、福本清三さんのキャリアの終わりを告げるとともに、ひとつの時代の終わりを告げる作品でしたね・・・。
若い世代の人たちに、時代劇の殺陣を継承するという作品でもあったんですが・・・。
 
インタビュー記事などを読むと、たいへん語り口が面白い福本清三さんなんですが、『太秦ライムライト』という作品で福本さんが演じられた自身の分身である香美山という役者は、主役でありながらあえて一歩引いた男でね、自分のスタンスを頑なに崩さない福本清三さんらしすぎるんですよね(爆汗)・・・。そこが哀愁ありすぎ。
『太秦ライムライト』という作品は、撮影所の繁栄と衰退を体感してきた福本清三さんの功績を称える、物凄く謙虚な引退映画でしたわ・・・。映画愛に溢れていました。
 
 
[2014年、6月15日、『太秦ライムライト』、梅田ブルク7・シアター2にて鑑賞]
 
 
 

大部屋俳優一筋で生きて来た香美山(福本清三)は、時代劇の衰退と共に活動の場を失いつつある。
冒頭のシーン、斬られた香美山は障子をぶち抜いて倒れる。
著書で福本さんは、斬られ役の極意を、「見ている人に痛みが伝わらなければいけない」と。
普通に倒れているようで、同じことを我々がやると、次の日に仕事に行けないやろうね(汗)・・・。
究極のドМというか(汗)、肉体労働やと思いますわ。
 
 
 
 



常に殺陣師としての練習を怠らない香美山を見て、新進女優のさつき(山本千尋)は、香美山に無理やり弟子入りをする。
時代劇の衰退で働き場所を失いかけてる香美山なんですが、常に自分の仕事に対する準備は怠らない。70を過ぎていても、何かに向けて練習するという姿勢を見習いたいものです。
そんな何かに向けて練習ができるという事は、ある意味幸せな事なんやけれども・・・。
 
 
 


殺陣が出来るという事で、さつきは新しい若手主体の時代劇のヒロインに抜擢され、スターになる。
この作品に登場する新しい時代劇を作る若い連中、最悪(爆汗)・・・。
アイドルグループから主役に抜擢されてる若者を描く姿は、今の日本映画界への痛烈な皮肉。
香美山は、若手時代にスター俳優から貰った木刀を、初心を忘れないさつきに譲る。
 
 
 

身体がボロボロになって満足な殺陣をできなくなった香美山は、撮影所から身を引き、実家で隠居していた。
しかし、スターになったさつきは、自身の作品の為に香美山を撮影所に呼び戻す。
時代劇の灯を消さないという想いから・・・。
 
 
 
 


腕が痺れて殺陣がうまくいかない香美山の心の残り火に炎を灯すのは、大御所俳優・尾上(松方弘樹)
松方さんの殺陣、キレまくってます!!
「また斬らせてくれよ」「また斬らせてもらうからな」という松方さんのセリフにシビれましたわ。
 
 
 
 


深く顔に刻み込まれたシワ。しかし、まったく無駄な肉のない福本さんの肉体。
若い頃は少しでも目立つ努力をしていたという福本さん、この作品では主役なのに、あくまでも周りを引き立てる演技に終始している(涙)・・・。
そんな福本さんのスタンスというか、悲しい習性に涙が出そうになる。
そういう福本さんだから、周りから愛されたんでしょうね・・・。
この映画は、福本清三さんの最高の殺されっぷり、斬られっぷりで終わる・・・。
 
 
 
 

 ↑
私が本文で紹介した、過去記事でも取り上げた福本清三さんの自伝、「どこかで誰かが見ていてくれる』
私、過去記事『幸福の黄色いハンカチ』でも書いたんですが・・・。
映画や音楽を含めた芸術って、触れる人とタイミングよく波長が合えば、その人の人生ににとてつもない影響を与える事があると思うんですよ。
私、心身ともに疲れ果てた最悪の状態で『太秦ライムライト』を観た。
映画の中から、どれだけ福本清三の姿からメッセージを貰ったか。
「ゾンビマンはん、いつまでも若くないんやから、いつまでもむやみに尖ってたらあきまへん。
強引に前に行かんでも、刀の鋭さを人に伝える事はできまんねん。
良い刀は、さやに納まってるもんでっせ」って、諭された気がしたよ。
私はエンドロールが終わっても席を立てんかった。
私は福本清三さんに、「お疲れさまです。ありがとう」と言いたかった。
 
 
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ゾンビマン

Author:ゾンビマン
大阪の映画ファンです。資料・画像を中心に映画を紹介するつもりが自分語りしてたりするからご用心を・・・。

訪問者カウンター

カレンダー

04 | 2021/05 | 06
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

カテゴリ

月別アーカイブ